感想 幸せとお金の経済学

いろいろなメディアの上での議論で、

お金で幸せは買えない、お金がないと幸せになれない、

お金はあればあるほど素晴らしい、清貧の思想、お金は愛の形、

とか、お金と幸せに対する様々な議論があります。

 

私の中では、最近、貝木泥舟さんが熱弁していました。(笑)

まぁ、いろいろと考え方があって、面白いテーマなのですが、

そういうこともあり、この本を読んでみました。

 

まず、監訳者のまえがきがあって、

ところがあるとき、我が身を振り返ってみて、愕然としました。

資産は形成しましたが、まったく幸福感が感じられない。

それどころか、経理部員による4億円の横領をはじめとした様々な訴訟、

トラブル、人間関係における裏切り、家族関係における不和・・・、

毎日を鬱々として過ごす自分に、果たしてこのままでいいのだろうかと

疑問を感じたのです。

お金があれば、幸せになれる、というのは単純な発想です。

アメリカ大統領も仕事とお金があれば、幸せになれると力説します。

単純な発想は強いですね、大統領が幸せかどうかはわかりませんが。

 

この本はコーネル大学の経済学教授が書いているのですが、

アメリカ経済の問題点を浮き彫りにしてくれています。

それは、アメリカの真似をしている日本もたどる道ですよね。

 

なぜ、幸せを感じられないのかといえば、公共サービスを縮小させるから。

お金持ちにお金を与えても、高額な商品を買うだけだから。

幸せというのは、相対的で、軍拡競争みたいなものだから。

 

といったことが、ざっと読んだところでのまとめでしょうか。

 

個人的には、アメリカの真似をするのはやめて、

自分で考えて、自分で行動する方が良いと思うのですよね、日本も。

日本なりの幸せを提示するような形がいいと思うんですよね。

 

アメリカンドリームではなく、ジャパニーズハピネスみたいな感じです。

 

もちろん、失敗するかもしれません。

でも、失敗を乗り越えて、どんどん進めばいいと思うのです。

日本には世界で高く評価されている製品もサービスもあると思うのです。

 

それと、幸せというのは、足るを知る、というのが

古典的な話ですが、戻り戻ってくる話かもしれません。

 

足るを知るというのは、物事をよくわかっていないとできません。

この製品、このサービスの価値を知らなければ、できません。

わかったときにこそ、その価値に感謝でき、足ることができるのです。

 

実は、あなたも意外に足りているのではないでしょうか。

足りていないのは、認識と感謝なのかもしれません。

 

あなたは今、幸せでしょうか。

幸せは幸せを呼び、不幸は不幸を呼ぶので、注意が必要です。

 

ちょっと背伸びをして、幸せです、と思うのがいいですよ。

幸せだと思っていると、本当に幸せになるものですから。

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