京大変人講座の感想
本って格安、あるいは、激安だと思うんですよね。京大の講座も本を読めば、京大がどんなことをやってるかわかりますよね。だから、本を読めば読むほどお得だと思うのです。学校に行くということは、1つに本を読みに行くということかもしれません。本を読むのは家でもできます。
ただし、この本は読んでて、相当難しかったです。さすが京大の先生だけあって、着眼点が他とは違うし、その理論を構築していく柱が力強いものがありました。読んでて疲れます。疲れるということは勉強になっているということなのでしょう。
個人的には、世界の首脳が舌鼓を打つ高級寿司店の話が目からウロコでした。サービスの限界というか、お客さんが喜ぶということは何なのかを深く考えさせられました。観察力と洞察力が深いなと唸らせられました。高級寿司屋に注目するところも着眼点が鋭いです。
京大変人講座の内容
この本は、6章に分かれていて、6つの講義の話を読むことができます。
1.地球の教室 毒ガスに満ちた「奇妙な惑星」へようこそ
2.経営の教室 なぜ鮨屋のおやじは怒っているのか
3.法哲学の教室 人間はおおざっぱがちょうどいい
4.社会デザインの教室 なぜ、遠足のおやつは300円以内なのか
5.生物の教室 ズルい生き物、変な生き物
6.予測の教室 「ぼちぼち」という最強の生存戦略
おまけとして、京大総長の山極寿一の話もチラホラとあります。読んでいて、勉強になりますね。賢い人の話を聞いていると、ちょっと賢くなった気分になれます。ナビゲーターとして、越前屋俵太の話もあります。
京大変人講座の動画
ユーチューブに京大変人講座の公式動画のいくつかが京都大学の有志によってアップロードされているみたいです。時間があれば、見てみるのもいいと思います。見てみると、いろいろと刺激を受けることもあるのではないでしょうか。面白いと思えたなら、有意義な時間になるでしょう。
京大変人講座で常識を飛び越える
基本的に、常識って変わるのですよね、時代とともに。勉強をすれば、世間の常識ってどんどん変わっていったのがわかりますし、日本の常識は世界の非常識という言葉もあります。ただ、常識というものから人はなかなか逃れられないんですよね。成長していく過程で得た知識というのが常識だからです。
この本で、常識を飛び越えると、なにかが見えてくる、という言葉があります。常識を飛び越えるとは、ただ、奇抜なことをすればいい、奇をてらえばいい、天の邪鬼でいればいい、そういうことではないです。今までの常識から飛び上がって、新しい常識を形成する、そのようなことが望まれているのだと思います。
それって、ある意味、ノーベル賞級の発見でもあると思うのです。だからこそ、京都大学はノーベル賞の受賞者をたくさん輩出しているのだと思います。京大生は変人、みたいなことを言われますが、変人だからこそ、世界を舞台にした研究ができるのでしょうね。
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