ネットで徒然草を読んでいると、ハッとさせられてしまうことがある

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徒然草 – 徒然草 (吉田兼好著・吾妻利秋訳)

 

徒然草といえば、学生の頃、国語の教科書に載っていた文章・随筆ですよね。大人になった今、再び読んでみると、味わい深いものがあります。特に、教科書に載っていなかったり、試験で見たことのない文章をみると、なんともいいかんじになります。

 

徒然草 第二百四十一段
現代語訳  月が円を描くのは一瞬である。この欠けること光の如し。気にしない人は、一晩でこれ程までに変化する月の…

すべての願望は無益だから、すべてあきらめろ、みたいな話、ある意味、胸に刺さります。というのは、夢や願望は果てしないものだからなんですね。だから、焦燥感や失望感に襲われる前に、すべてあきらめたあとで、じっくり人生を見直すのもいいですね。

 

徒然草 第二百二十六段
現代語訳  後鳥羽院の時代のことである。地方官の行長は古典の研究に優れ、評判が高かった。しかし、漢詩の勉強会で…

平家物語の作者は信濃前司行長だとは聞いていたのですが、出典は徒然草にあるとは知りませんでした。いや、出典の1つかもしれませんが、徒然草に書かれているとは、という感じです。徒然草の跋文に吉田兼好が書いたよー、みたいなのがあったのも新鮮な驚きでした。

 

徒然草 第二百十七段
現代語訳  ある大金持ちが言うには、「人は何を後回しにしても、ひたすら金儲けに徹するしかない。貧乏人は生きてい…

昔のお金持ちの人の話、なんともいえない含蓄がありますね。今なら、コンプラ問題で追放されてしまうかもしれません。ただ、お金を神のように扱って、一切使わないみたいなところはなるほどとも思えますし、大欲は無欲に似ている、というのも面白いです。

 

徒然草 第百九十段
現代語訳  男は妻を持ってはいけない。「いつでも一人住まいです」と聞けば清々しい。「誰々の婿になった」とか「何…

現代の家庭の根本をくつがえすようなお言葉。まぁ、隠遁しているし、世捨て人だし、仕方ないね。そうですよね、平安時代の貴族とかは通い婚だったのでしょうね、庶民の方は知らないけど。通い婚は男女双方にメリットがあるかもしれません。この文章は試験には出ないでしょうね。

 

徒然草 第百九十三段
現代語訳  知識の乏しい人が、他人を観察して、その人の知能の程度を分かったつもりでいたとしたら、全て見当違いで…

他人を批判することは無益なのかもしれませんね。それよりも、自分ができることは何だろうかと貢献の心を持つことが大切なことかもしれません。たとえ、何もできなくても、批判の言葉を口にしないで、ニコニコ笑顔でいるだけでも、平和に貢献しているかもしれません。

 

いやしかし、徒然草は吉田兼好が誰にも気兼ねなく、好き勝手に言ってるので、そこがおもしろいですね。誰にも忖度してないし、コンプライアンス問題も発生しません。すべてを見てみると、これは教科書に載せられないだろうなと思うものもたくさんあるところが兼好法師の魅力かもしれません。

 

まぁ、吉田兼好の時代と今生きている時代は、ぜんぜん違うので、吉田兼好の言うことを全部真に受けてもいけないような気がします。ただ、昔の頭のいい人はこんなことを考えていたのか、参考にできるところは参考にしよう、みたいな雰囲気でいいかなと思います。

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