ひふみんの愛称で有名な加藤一二三、神武以来(じんむことかた)の天才の著書です。いや、ひふみんがキリスト教徒なのは知っていましたが、この本は、すごくキリスト教について熱心に書かれた本ですね。将棋とキリスト教が合体した本です。
ひふみんはキリスト教に30歳に入信したみたいですが、いまいちなぜ、入信したのかはいまいちピンときませんでした。ひふみんいわく、将棋でスランプが続いたから、とのことですが、私としてはあまり納得できないというか、うーん、そんなものだろうかと今でも疑問に思います。時と状況と環境によるものでしょうか。
本を読んでみると、ひふみんは熱心なカトリックのキリスト教徒だということが分かります。イスラエルとかに何度か行った事があるというのは驚きました。まぁ、ウィキペディアにも書かれているのですが、ローマ教皇から勲章も授与されていますからね、マジでガチですごいことです。まさに本物であり、筋金入りの人です。
本を読むと、聖書の言葉がバシバシ出てくるのですよね。ひふみんは熱心にキリスト教を勉強しているなと思うと同時に、キリスト教についてうかがい知れて、有意義な内容でした。やっぱり、キリスト教は立ち向かう宗教だなという印象を持ったりもしました。将棋も勝つか負けるかの2択なので、わりとキリスト教と親和するのかもしれません。
それを思うに、将棋って、戦争というか、経済のゲームなのですが、平和なゲームでもあるなぁ、とも思うのです。将棋をすることによって、平和の良さもわかると思うのです。戦えども、戦えども、終わりのないことをやっていると、ふと、何もしない良さも感じることができるのです。
将棋の天才であるひふみんでさえ、将棋で常勝ということはありえなく、半分に近い数の将棋で負けています。それでも常に勝つという精神で対局し続けたのは、やはり天才による偉業だと思います。絶対に勝つ!という気持ちで挑み続けることなんて、普通の人には無理で、私にも無理です。今の私では負けたら教えを請おう、というぐらいな気持ちです。
将棋って、対話のゲームであり、相手を必要とするゲームでもあるので、相手のことを理解する必要があるんですよね。そこが難しいわけでもあり、面白いわけでもあります。その意味で、本を読むことによって、ひふみんみたいな天才の話を聞くのは、価値のあることでもあると思うわけです。
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